2001年今年のお米白米10キロ5600円(玄米では、5000円)


いつもお世話になっており,ありがとうございます。

お米を作り始めて,12年になります。途中,一度だけ,「こんなに紋枯れ病がでとったら,稔るまでに倒れてしまうぞ」と,隣に百姓のおっさんに言われ,農薬を散布したことがありますが,後は、おかげ様で,無農薬で,何とかなっています。

除草剤もやめて,完全無農薬有機栽培に取り組み始めて,6年になります。

全国の,北は北海道から,南は奄美大島の百姓仲間と,情報交換しながら,自分の田んぼにあわせた「除草剤に頼らない稲作り」の方法を模索しています。

(パソコンが手元にあるようでしたら,http://www2.ocn.ne.jp/~josonet/を見てください。ほとんど,字ばっかりのホームページですが,ぼく(山下)が世話人でやっています)

 

山下農園では,田植前の代かきを2回やることで雑草を叩いています。5月下旬に1回目の代かきをします。10日ほどすると,ほとんどの雑草が芽を切り始めますので,2回目の代かきをして,芽を切りかけた雑草を叩いてしまうのです。それも,表面5センチ程だけの表層の泥だけを動かすようにしています。5センチより深いところにある雑草の種は,まず発芽してこないのです。

それから、田植したあと,田んぼにたっぷり水を張っておきます。8〜10センチ。中国のことわざに,「畑の草は火をもって制し,田の草は水で制す」というのがありますが,常時8センチの水を張りっぱなしにしておくと,ヒエは、発芽しても,とろけて消えてしまうのです。

だいたい,こんなやり方で,雑草を抑えるようにしています。

しかし,敵もさるもの,例えば,ヒエは,一日でも油断して水がなくなると,しっかり根付いてしまいます。また,わが農園が頭を悩ましているのは、花札にでてくる「オモダカ」と言う草。芋で増殖する多年生の雑草です。田んぼによっては,こやつがのさばり始めて,稲のほうが負けそうになり始めているのです。今後の,頭の痛い宿題です。

 

話変わって,山下農園では,3種類の稲を作っています。9月中旬収穫の,早生のコシヒカリ。9月下旬収穫の,中生のイセヒカリ。そして,10月中旬の晩生のヒノヒカリです。

コシヒカリは,知名度も高いし,おいしいお米です。ただ、西南暖地で作ると、早生品種のため、生育期間が短く、体作りの暇もなく、穂作りに入ってしまいます。そのため、どうしても、小出来(収量が少ない)になってしまいます。また,雑草対策のため,田植え後深水にしておくと,分けつ(稲の茎が増えること)が抑えられてしまうので,そのためもあって,山下農園では、収量が頭打ちになっています。

また、8月はじめに穂が出て、いちばん暑い盛りに登熟していきます。朝晩涼しくなってから登熟する方が、お米にこくが出てくると言われているのですが、山下農園のコシヒカリが,ややあっさり気味なのは,そのせいかなと思っています。

ヒノヒカリは、「西南暖地のコシヒカリ」といわれている品種です。8月下旬に穂が出て、10月中旬に刈取りです。田植してから穂が出るまで75日と余裕があるため、ゆったりした気持ちで稲作りができるので、気に入っています。また、朝晩が涼しくなってから登熟していきますので,お米にこくが出てくれるのではないかと期待しています。

イセヒカリは、今年初めて作ったのですが,コシヒカリの突然変異種で,伊勢神宮の神田で生まれました。

硬質米の味わいをもったお米です。つい20年程前まで、東日本は「軟質米地帯」、西日本は「硬質米地帯」と言われていました。イセヒカリは、前の晩にお米をといで、翌朝炊くと、よりいっそう美味しく、甘味、ネバリ、香りが出てくると言われています。

 

お米の好みは、好き好きがあります。皆さんは、どのお米がいちばん気に入ってもらえるでしょうか、楽しみでもあり、また、気がかりなところでもあります。

 

                                    山下農園  姫路市北原328−4

 TEL,FAX 0792(45)0576

                  Eメール yamatyan@jeans.ocn.ne.jp


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